2016年4月18日月曜日

プロの対応

先日、リサの銀行口座を解約しに行った。
案内のおばさんに「子供の口座を解約したい」と言うと、「本人確認の書類などはお持ちですか」。何もない。「保険証でもいいです」「保険証はもうないんです。返却したので」と言うと、「え?どういうことでしょう?」
仕方なく「亡くなったので」と言うと、そのおばさんは、口をあんぐり開けて、5秒ほど固まったあと、「まあ‥それじゃあこちらへ」となぜか声をひそめて窓口に案内された。一般的には、ごく普通な感覚だと思う。驚いて、気の毒がる。
でもそういう時、こちらの心は折れる。無理に平静を装って、淡々とただ早く済ませたいと願っているのに、知らない人に大きく反応されると、心が乱されてしまう。
その日は、もう涙が止まらなくなって、ひたすら悲しかった。

別にそのおばさんが悪いわけじゃない。ただ、パートかアルバイトでそういう教育を受けていないのだと思う。まあ滅多にあるわけじゃないだろうし。
その点、区役所は違った。
やはり人が亡くなるときの手続きを常時しているからだろう。そういう研修はみんな必ず受けているはず。
私がいくつかの手続きに行った時も、受付の人に告げると一瞬ハッとしているような空気を感じるが、敢えて淡々と対応しているのがわかる。でもその下には気を使っているのが伝わってはくるけど、取り立てて言葉をかけてきたりはしない。そしてそれがありがたかった。特にまだ日が浅いうちは。

追記:
誤解を与える文になってしまってすみません。ちょっと補足します。
リサのことを間接でも間接的でも知っている人には、リサのことを沢山話して欲しいし、遠慮せずに声をかけてほしいです。
でも、役所や銀行など「公」の場では、リサがどんなに楽しそうに笑っていたか、一生懸命歩いていたか、を伝えることは出来ません。私はただ「気の毒な母親」でしかない。
そうじゃない、リサがいないのは悲しいけど、私たちは不幸じゃない、リサがいたから幸せだったんです!と言えないもどかしさとか、やっぱり寂しい、とか、いろんな気持ちが湧き上がってきてしまう。でも何より「気の毒がられたら泣いてしまうかも」と気にしすぎて、かえって気を張りすぎてしまうのかもしれません。
そういうものをやり過ごせるようになるには、やはりもっと時間が必要なようです。

1 件のコメント:

  1. そうだね。自分はリサの動画を見て声を聞くと色々思い出して涙が出てくるね。カワイイ待望の愛娘だからね。

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