手術の予定時間は、入室から8時間。今日はリサの手術一件だ。
朝 7時半にセルシンを飲むので、それまでに来てもらえると助かります〜と言われていたので、それに間に合うように駆けつけた。
病室に入るとリサはまだ寝ていた。午前 3時半に最後のミルク150mlを飲み干したそう。
時間になり起こすと、寝ぼけて「アンパンマンのDVD見る〜」と泣きながら目を開けた。
嫌がるリサに無理やりセルシンを飲ます。半分ぐらい周りに出てしまった。
10分ほど経つと薬が効いて、目が据わった酔っ払い状態に。ふらつきながら立とうとするが、立てないので横になったまま時折「へへへ」と笑う。「たのしい〜」とニヤニヤ。
循環器の先生方が10人ほど見回りに来た際も「わー、いっぱい!おはよう〜こんにちは〜」と変なテンションで先生方を笑わせる。
ご機嫌なまま移動ベッドに乗り、手術室へ。ルーシーを取り上げようとすると「ルーシールーシー!」と泣きそうになったので、手術室まで一緒に行ってもらった。
後で聞いたところによると、「手術室に入ったら「がんばる!」って言ってましたよ」とのこと。
8時半に手術室に入ったリサ。こちらはその後とにかく待つ。
じいじばあばたちもお昼頃加わって、ご飯を食べて、お菓子を食べて、本や新聞を読んだりしながら時間をつぶす。
私は予防接種を受けてきた。
18時前に終わったとの連絡が来た。
ICUに移動していたリサは、想像していたより顔色もよく、すっきりしている。
人工呼吸器も外れ、閉胸されて手術室を出てこられたのは、100点満点でしょう、と先生が言うほど。
人工心肺を使ったのは1時間半ほどで、弁の手術もあったことを考えると、かなり短い時間らしい。
酸素マスクを当てられ、酸素吸引をしていた。いつもは2lのところ、10lもの量。 マスクが顔からすぐずれてしまうので、多めに出しているみたい。サチュレーションは90%以上になっていたが、容体が安定した時に下がっていくか、上がるか、時間が経たないとわからないらしい。
フォンタンの血行動態として、人工呼吸器をつけていると、肺に圧がかかるので、血が流れにくくなってしまう。なので、手術直後で大変だけど、なるべく人工呼吸器は外します、と聞いていた。自分で呼吸するということは、深い鎮静にならないということ。
こちらが見ていると、何度かうっすら目を開けて、泣き声を上げ、またすぐ寝た。
声が出るということは、声帯麻痺も横隔膜神経麻痺もないということ。
横隔膜神経麻痺は比較的高確率で起こってしまう合併症として、事前に説明されていた。自然に治る場合もあるが、多くは再度脇腹を切開し、横隔膜を固定する手術をしないといけないと聞いていたので、ホッとした。
懸念された通り、胸水・腹水がかなり出ているらしく、それが当面の課題。 点滴で補われてはいるが、全身が脱水気味なせいか、血圧がかなり低い。上が60に届かないぐらい。
やはり心臓手術というのは、全身に大きな負担がかかるため、血管から水分が出て行ってしまい、それが胸水・腹水になって出るそう。ドレーンの機械が 3台並んでいた。
とにかく、大手術を乗り切ったリサ、本当に頑張ったね!
そして先生や看護師さんたち、本当にありがとうございました。
人工血管は18mmを使用しました、と見せてもらったのは、驚くほど太かった。これが5cmぐらい使われているらしい。
※切れ端をもらったものを後日撮影 私の親指がすっぽり入る