2015年10月31日土曜日

フォンタン手術後 3日目

リサのところへ行くと、入り口から大きな叫び声が聞こえてきた。
「アンパンマンジュース飲む!」と連呼。看護師さんを困らせていたらしい。
飲んでもいいとのことなので、パパが買いに行った。
 心拍がかなり高い。寝ている間も160台。
 パパがジュースを買ってきた。看護師さんが準備してくれる間おとなしく待つ。
まずは20ml程度から。ストローでなるべくちびちび出るように吸わせると、ぐいぐい飲んで、「もっと」。でも胃管からあっという間に出て行ってしまった。
水分は1日600mlまで摂取していいことになった。でも起きている間は「のど乾いた」「ジュース飲みたい」「お茶飲みたい」しか言わない。そしてある程度満足できる量まで飲ませないと暴れ出す。
 夕方になって少し心拍が下がってきた
起きて「おちゃー」「ジュース」と騒いで、飲むと寝る、の繰り返し。
 看護師さんがルーシーの絵を描いてくれた。
2年前に入院していた時からいる看護師さんが結構多くて、みんな口々に「リサちゃん、ずいぶん大きくなりましたね!最初全然わかりませんでした」。
心臓病の子はやせている場合が多いらしく、リサのようにムチムチした子は珍しいみたい。
 せっせとミルクで大きくなったもんね

2015年10月30日金曜日

フォンタン手術・翌日

リサのところに行くと、ぼんやりとしてはいるものの、時々目をバチっと開いている。
本当はぬいぐるみの持ち込みは禁止だが、ルーシーがいないとダメなんです、とお願いしてそばに置いてもらった。
 手は動かないようにされているが、足は元気に動く。いつものように大きく開脚。
 点滴は10本以上入っている。やはり胸水・腹水は多く、 1時間に100から150mlほど。
 眠ると数値が落ち着くが、起きると泣いたりするため、サチュレーションは70後半まで下がる。
 夕方再度行くと、ドレーンが1本追加され、 4本になっていた。もう一個の機械は反対側にある。
 朦朧としつつも目を開け、「お茶飲む!」と叫んだ。「のど乾いた!」と泣き声。看護師さんに少しだけ水を飲ませてもらうと落ち着いたらしく、また寝た。
すごい勢いで水分が失われているのだから、喉も乾くよね‥
この調子で胸水が減らなければ、明日からステロイドの治療を始めるらしい。何とか水が減るよう祈るばかり。
 

2015年10月29日木曜日

フォンタン手術・僧帽弁形成

手術の予定時間は、入室から8時間。今日はリサの手術一件だ。
朝 7時半にセルシンを飲むので、それまでに来てもらえると助かります〜と言われていたので、それに間に合うように駆けつけた。
病室に入るとリサはまだ寝ていた。午前 3時半に最後のミルク150mlを飲み干したそう。
時間になり起こすと、寝ぼけて「アンパンマンのDVD見る〜」と泣きながら目を開けた。
嫌がるリサに無理やりセルシンを飲ます。半分ぐらい周りに出てしまった。
 10分ほど経つと薬が効いて、目が据わった酔っ払い状態に。ふらつきながら立とうとするが、立てないので横になったまま時折「へへへ」と笑う。「たのしい〜」とニヤニヤ。
循環器の先生方が10人ほど見回りに来た際も「わー、いっぱい!おはよう〜こんにちは〜」と変なテンションで先生方を笑わせる。
ご機嫌なまま移動ベッドに乗り、手術室へ。ルーシーを取り上げようとすると「ルーシールーシー!」と泣きそうになったので、手術室まで一緒に行ってもらった。
後で聞いたところによると、「手術室に入ったら「がんばる!」って言ってましたよ」とのこと。
 8時半に手術室に入ったリサ。こちらはその後とにかく待つ。
じいじばあばたちもお昼頃加わって、ご飯を食べて、お菓子を食べて、本や新聞を読んだりしながら時間をつぶす。
私は予防接種を受けてきた。

18時前に終わったとの連絡が来た。
ICUに移動していたリサは、想像していたより顔色もよく、すっきりしている。
人工呼吸器も外れ、閉胸されて手術室を出てこられたのは、100点満点でしょう、と先生が言うほど。
人工心肺を使ったのは1時間半ほどで、弁の手術もあったことを考えると、かなり短い時間らしい。
酸素マスクを当てられ、酸素吸引をしていた。いつもは2lのところ、10lもの量。 マスクが顔からすぐずれてしまうので、多めに出しているみたい。サチュレーションは90%以上になっていたが、容体が安定した時に下がっていくか、上がるか、時間が経たないとわからないらしい。
フォンタンの血行動態として、人工呼吸器をつけていると、肺に圧がかかるので、血が流れにくくなってしまう。なので、手術直後で大変だけど、なるべく人工呼吸器は外します、と聞いていた。自分で呼吸するということは、深い鎮静にならないということ。
こちらが見ていると、何度かうっすら目を開けて、泣き声を上げ、またすぐ寝た。
声が出るということは、声帯麻痺も横隔膜神経麻痺もないということ。
横隔膜神経麻痺は比較的高確率で起こってしまう合併症として、事前に説明されていた。自然に治る場合もあるが、多くは再度脇腹を切開し、横隔膜を固定する手術をしないといけないと聞いていたので、ホッとした。
懸念された通り、胸水・腹水がかなり出ているらしく、それが当面の課題。 点滴で補われてはいるが、全身が脱水気味なせいか、血圧がかなり低い。上が60に届かないぐらい。
やはり心臓手術というのは、全身に大きな負担がかかるため、血管から水分が出て行ってしまい、それが胸水・腹水になって出るそう。ドレーンの機械が 3台並んでいた。
とにかく、大手術を乗り切ったリサ、本当に頑張ったね!
そして先生や看護師さんたち、本当にありがとうございました。

人工血管は18mmを使用しました、と見せてもらったのは、驚くほど太かった。これが5cmぐらい使われているらしい。
※切れ端をもらったものを後日撮影 私の親指がすっぽり入る
 

2015年10月28日水曜日

フォンタン手術・前日

毎回手術のときにお参りしている、子育て地蔵さまのところへ。
 リサは、髪の毛がサラサラさっぱり。
「お風呂入った」「ドライヤーしたの」
朝のうちに看護師さんがお風呂に入れてくれたらしい。家でもこんなに髪の毛がまとまっていることはないのに。
 朝早く起きたから眠くなっちゃった。
お下がりにもらったアンパンマンのピアノの本がすごく気に入ったらしく、今回はiPadのゲームなどしなくとも楽しんでいる。どの鍵盤を押しても曲が弾けるというかんたんモードというのがあり、かえるの歌や、ぶんぶんぶんなど、リズム通りに弾けるように猛練習中。
 寝たきりでも飲みやすい、市販のストローが使えるアンパンマンのコップを買ってきたら、案の定大喜びで、いつもはなかなか飲まないお茶をあっという間に飲み干した。
 今日は大きな検査はないので、比較的のんびりと過ごす
 1日中ベッドの上にいたせいか、パワーが余っている。
夕ご飯を食べた後「あんよ〜あんよ〜」と騒ぎ出したので、プレイルームへ移動。点滴とボンベを引き連れてなので、パパとママ2人ともいないと無理だ。
ひとしきり遊んでやっと満足してベッドへ。

外科のM先生から、手術の説明を受けた。執刀医はノーウッド・グレン手術の時と同じく高名なS先生だが、準備やサポートはM先生がされるそう。
リサが明日受けるのは、フォンタン手術と同時に僧帽弁の逆流の治療。フォンタンだけなら、心臓内には触らないので、人工心肺も使わないが、弁は心臓内なので人工心肺が必要。
僧帽弁は左心房と左心室の間にあり、逆流しているということは、全身への血流が減っているということなので、むしろ閉鎖している方がいいぐらい。実際にどういう治療をするかは手術中に判断するが、おそらく 2枚の弁の間を縫い止めて、その間から血が流れるようにするだろうとこのこと。
フォンタンは、下大静脈を心臓から切り離し、人工血管を使って肺動脈と下大静脈をつなぐことによって、心臓を介さずに肺に静脈血を流し、酸素を取り込む形にする。メリットは、右心室を左心室の代わりに使えるということだが、その分下半身から肺にうまく血が戻らないと、多くの臓器にうっ血し、体調不良に陥りやすくなる。なので、肺にたくさん血が流れるというのが大変重要。
リサはフォンタンの中でも「穴あきフォンタン」という術式を取り、人工血管と右心房をつなぐ小さな穴(3.5mmほど)を開け、心臓に戻るルートを多少残しておく。
メリットとして、肺にうまく血が流れず下半身がうっ血するのを緩和することと、この先カテーテルを使う場合に心臓にアクセスするルートが確保出来ること。
デメリットとしては、酸素飽和度が、穴あきにしない場合に比べ下がってしまうこと。
手術に時間がかかる要因として、癒着の剥離が大変らしい。開胸手術は3回目となるので、その分癒着が多いことが予想される。癒着している部分は電気メスで切っていくそう。大事な血管などを切ってしまわないように慎重に進めるので時間がかかりそうです、と。

とにかく、いろいろ細かく説明していただき、今回の手術としては難しいものではないが、術後の適応が難しいので、手術が成功しても、フォンタンがうまくいくとは限らないことがよくわかった。こればっかりは実際にやった後でないとわからないので、うまく適応出来ることを願うばかりだ。
でも先生が仰ったのは、「左心低形成低形成という非常に大きな問題を抱えた中で、ノーウッド、グレンを経て、フォンタンを受けられるというのは、非常に運がいいことです。そこまで到達出来ないケースが多いわけですから」。
リサが元気なので忘れてしまいがちだけど、フォンタンを受けられる条件が整ったこと自体が幸運なのだ。

たくさんの合併症やリスクの説明を受け、輸血や血液製剤、身体抑制などの同意書にサインをする。
その中ではっとしたのが、「今回、輸血を必要とします。胸水などが出ることが予想されますので、多くを使うことになるでしょう。生の血液と、血液製剤を併せて使用しますが、出来るだけ血液製剤を使います。貴重な血液ですから、本当に必要な人の分まで使ってしまわないようにコントロールしながら」という言葉。
血液が足りない、といつも言われている昨今だけど、体力的に自信がある方ではないので、献血は大昔に1,2度したきり。でも健康なのだから、出来るだけ献血をしよう、と思った。

2015年10月27日火曜日

フォンタン手術・入院初日

いよいよ出発
 病院でじいじとばあばが待っていた。アンパンマンジュースを飲んでご機嫌。
「ここどこ?」と聞くと、「リサの大好きな病院?」!ですって。
 小児病棟への入り口で、出迎えに来た看護師さんに「看護師さーん」と喜んで向かっていく。
 看護師さんから血圧計を奪っていじくる
 点滴を入れられて大泣きして汗だくになった。DVDを見たら少し復活。
 心電図とレントゲン撮影。レントゲンは練習通りにはいかず、やっぱり大泣きしてぐったり。
 一通りの検査が終わって、ほっと一息にアンパンマンのDVD。
ヘパリンの点滴開始。
 夕方になってようやくパパとお昼寝。長い1日だったね。

2015年10月26日月曜日

入院前日

お鍋を片付けようとしたら、あっという間にかっさらわれた。
 お茶〜
 ばあばとAちゃんが遊びに来てくれた
 手をつないでお散歩♪
 ちょこまか動くリサに万歩計をつけたら、耳に当てて「あー、もしもし」と電話をかける。万歩計を手にして、「これだめ、これだめ」としきりに言っていたのは、看護士さんのPHSに例えていたのだった。病院ごっこがマニアック過ぎる‥

2015年10月25日日曜日

読書

「ジャムおじさんが、本を開いて言いました」とニャニイの中の場面を勝手に読むリサ
 車に乗るたびの恒例行事、「運転する!」
 リサの大好きなお蕎麦、しばらくの食べおさめ

2015年10月24日土曜日

壮行会

朝起きたら、新しいパズルにまっしぐら
 夕方は、じいじばあばのうちで、リサの壮行会。
パズルは案の定、ハルとユッピーも食いついた。
 みんなで手巻き寿司。リサはユッピーの膝に上がりこんでいく。
 じいじのお腹にゴロンした後は、トモ君の膝にもゴロン。
しばらく会えなくなるけど、そんなことは知らず、みんなにちやほやされて大満足のリサだった。

2015年10月23日金曜日

新しいパズル

このところよくちょきちょき遊びをする。
 本のページを細かーく刻む。慎重派なので、今のところ怪我はしていない。段々ハサミの扱いにも慣れてきた様子。
 天気がいいので外に行こう、と言っても、「いまこれやってるの」と本を読んだり、ハサミで遊んだり。そんなことをしている間にあっという間に暗くなってくる。
家遊びが好きなのは好都合なので、アンパンマンパズルを注文。今まで遊んでいたのは30ピースだけど、新しいのは60ピースといきなり難易度アップ。
 難しすぎるので、一緒にやったけど、途中でイヤになりそう‥